塾に行くでもなし、かといって勉強の癖付けくらいはね…と長女は小学2年から、次女は幼稚園時代からやってるタブレット学習「スマイルゼミ」。
たくさん勉強するとゲームできるとか、カードが集まるとか、親は学習状況を逐一見れるとか、まあさすがにジャストシステム。一太郎。会費をそれなりに取るだけあって、よくできてんな…と思う。ベネッセも同じようなの作ってるけど、うちは夫婦そろってしまじろうが苦手なんです。
一般的なタブレットのアプリと違い、文字を書かせる、線を引かせるなど、実際に筆記具を使うことを鍛える要素も兼ね備えているだけに、ペンタブレットとしての能力もそこそこ。文字の認識精度も絵を描いたりする機能も姉妹には満足できるレベルだ。
指でも反応するとはいえ、本格的に使うには専用のタッチペンが必要なのだが、子供の扱いによってはけっこう駄目になりやすく、ゲームなどで連打してペン先が潰れたり、そもそもカジッたり、舐めたり、水没、踏んで折れる…などなど。
「スマイルゼミ タッチペン」などで検索すると、Googleサジェスト候補に「故障」「修理」「代用品」などの文字がならぶ。みんな困っている。何しろ純正品は送料は無料とはいえ、税込3,080円するのである。値段はまあいい、仕方がない。最大の問題はジャストシステムの公式注文ページから届くのに1週間ほどかかるのである。
我が家も1度注文している。次女が学習中に口に咥える癖が出て、反応しなくなった。当時長女のタブレットもあり、2本のタッチペンがあったおかげで交代制でしのいだが、Amazonとかヨドバシが翌日に届くこのご時世、3,000円以上の出費と1週間以上の学習停滞(本人たちにとってはゲームもできない)は結構ストレスなのだ。
だから多くの親たちは代用品を探す。100均のスマホ用タッチペンで(静電式だから一応使えるけど指でやるのとかわらん)、3DSのタッチペンで(感圧式だから使えない)、Apple Pencilで(Bluetoothだし、そもそもiPad専用だし…)など、先人たちは皆苦労しておられた。
ここからがようやく本題。結論から言うと、代用品はある。
スマイルゼミの専用タブレット、KC-T301DTの中身は京セラ製のAndroid端末なのだが、タッチペンとデジタイザの部分は、ペンタブレットで有名なWACOM製のパネルとペンを使っている。
なのでWACOM製のペンの一部がそのまま互換性があるといえる。ところが現状WACOMのペンの方式には4~5種類くらいバリエーションがあり、けっこうややこしい。
単刀直入に言えば、スマイルゼミタブレット3に使うことができるのはWACOMのEMR(電磁誘導方式)のペン、ブランド名称で言えば「Wacom Feel IT Technologies」に対応したペン、ということになる。
じゃあ、その方式のペンをAmazonやヨドバシで買えばいいのだな、と考えるところだが、これがまた難点がある。このWACOMのEMRという方式、実は10年以上前に登場した仕組みで、当初の純正品はほとんど販売終了してしまっているのだ。最近はより精度が高いAES方式とかMPP(N-Trig)方式とかUSI方式とか 、詳しくは割愛するが他にもいろいろ登場しており、めっきり数が減っている。
ただ、電池やバッテリー不要で、ペアリングもいらず、軽くてコストが安い部分が評価されたおかげで最新の格安ペンタブレットである「WACOM ONE」に再度採用されたほか、Chromebookなど教育機関用のタブレットでも多く採用されたこともあり、対応する新機種も多少増え始めた。STAEDTLERやLAMYが新しく出した文房具タイプのシリーズも汎用性を重視してEMR方式でした。
ですがね…ほとんどの商品の値段、結局3,000円以上するんですよ。3,000円より安いのもありますが、モバイル向けで小さいタイプとか細いタイプとか、学習向けにはちょっとなあ、という…
つまり、1週間という時間はかかるものの、ジャストシステムの公式で純正を買ったほうが安い、という結論になります。あとは運良くEMR方式の別のタブレットを持っていたなんていう事情がない限りは。
とはいえ、メルカリやオークション、あるいはジャンク品などを漁った際の参考になればとは思いますので、既存のEMR方式で市販されており、手に入る可能性があるもののリストをつけておきますので何かのお役にたてばとおもいます。
なお、感度やタッチ位置のブレなどペンによって発生しますので微調整は必須。当然ですが個人的に調べた範囲ですので、いざ買ってみて動作しない可能性もありますので自己責任でお願いしますね。
●動作確認済み、購入可能なもの(2020年8月現在)
ヨドバシなどで普通に販売中。3,630円の10%ポイント還元。ただしペン後ろの消しゴム機能として使えるテールスイッチは無いのでお絵描き時などは不便。サイドのボタンは割当てがないので使いみち無し。替芯は付属せず。
有名高級鉛筆であるところの三菱ハイユニを模したペン。見た目はカッコいいし持ちやすく、ちゃんと木材を使っている。ヨドバシだと3,960円の10%ポイント還元。 テールスイッチは無いがかっこよさと持ちやすさなら悪くない。長さ14cm。 替芯は付属せず。
上記ハイユニのデザイン違いの三菱9800版。見た目がいわゆる緑色の鉛筆然としていてステキ。ドスパラのイラスト用液晶ペンタブレットraytrektabのオプション品だが、単品販売もしている。ドスパラ専売のためか値段が4,054円とハイユニより高い。 替芯は付属せず。
raytrektabの標準ペンだが、値段も3,055円(税込)とほんのちょっとだけ安い。形も鉛筆風。テールスイッチもあり、スマイルゼミ純正ペンとほぼ同等の使い方が可能。ドスパラの通販サイトは翌日発送可能なのでわりとオススメ。 替芯は付属せず。
※ただし同機種の「10インチ版用のタイプ」は値段が同じだが構造が全く違い、動作しないので注意。
鉛筆を模したシリーズのステッドラー版。ヨドバシで4,400円の10%ポイント還元が最安。他のサイトなどでは並行輸入品などで5,000円台が多いです。機能的には三菱の2種類とほぼほぼ同じか。カラーリングは赤の他、青・黄・緑と派手め。新品鉛筆と同じ長めのサイズ17.5cm。 替芯は付属せず。
SAMSUNG Galaxy TabおよびNoteシリーズ用 S Pen
サムソンのスマホとタブレットシリーズの専用タッチペンで「Sペン」という名称で規格統一されているので、形もカラーも長さもかなりの種類がある。
auやドコモが純正品で取り扱っているので、2,000円前後で割と売っているし、在庫処分で更に安いこともある。
あくまでもモバイル用なので細くて小さい、短いものが多いので、大きめ、太めがよい場合は現物確認してからのほうがよいかと。テールスイッチは全てなし。 替芯も付属せず。
値段は最安の1,650円(税込・送料無料)。もともとは小さなペン専用入力装置としてのオプション品。 収納可能な作りでサイズ的にも持ちにくそうだが、上記GalaxyのSペンとほぼ同レベルかとは思う。安さ勝負ならこれ。テールスイッチはありません。しかもこの値段で替芯5本ついてくるんですよ。ワコムストアでしか買えないのが惜しい。
Lenovo ThinkPad Xシリーズ、タブレットシリーズ用デジタイザペン
(型番 39T7482、45N2631、04W1477など)
ThinkPad X60 X61 X200 X201 X220 X230 W700 などに対応すると明記されているペンが使うことができる。Lenovoからの放出品かと思われ、Lenovoの箱に入って届く。おそらく格安で手に入りやすいのはこれ。長さは14cmほど、スマイルゼミ純正より一回りだけ小さい。
Amazonやメルカリなどで1,000円~3,000円くらいで売っているが、パチモンや中華業者も多いので見極めが必要。テールスイッチはついており、純正品と同様の使い方ができる。黒いボディに赤いペン先、赤いテールスイッチのThinkPadカラーものがよく見られる。替芯も5個ついてきてお得。
テールスイッチ無し、小型で細い収納タイプで、レノボ公式でしか売っていないものの、2,475円(税込・送料無料)と、お安いが最大の問題点は発送まで6週間というとんでもない遅さ。コロナ禍で海外発送系はことごとく遅くなっているとはいえ…さすがに他の買ったほうがいいです。
●動作未確認だがおそらくいけて購入可能なもの
(2020年8月現在)
EMR対応として最初期に発売されたシリーズ。持ちやすいとのことで根強いファンが多いようで、実はまだワコムストア公式で買える。値段は6,600円(税込・送料無料)と高いが、ペンスタンドとラバーグリップに替芯が5本ついてくる。中古でもたまに出回っている。色違いもある。テールスイッチあり。
いまのところ日本未発売だが、並行輸入で売ってはいる。とはいえ10,000円オーバーなのでよっぽどLAMYのペンに思い入れのあるスマイルゼミユーザー以外は無意味なシロモノ。替芯は2本ついているようです。テールスイッチは無し。
中古で手に入りやすいのがこれ。企業の営業端末でよく使われていたので放出品が多い。ただ中古品は結構使い込んでいるものが多いので、ハズレも多いのではないかと。 テールスイッチもあり。 新品は富士通公式からも手に入るけれど、3,960円(税込・送料無料)。ただし替芯は5本ついているので選択肢としてはアリか。
●動作未確認だがおそらくいけて中古等でたまにあるもの
(2020年8月現在)
WACOM Bamboo Stylus feel (型番 CS300UK)
販売終了品。テールスイッチはなし。姉妹品の高級ラインStylus feel carbon (型番 CS400UK)も問題ないはず。これも根強い人気があるみたいだけど、中古価格が高騰している。
その他、Microsoft Surface Pro(初代)とPro2の専用ペン、ASUS VivoTabの専用ペン、パナソニックのToughbook CF-C2の専用ペン、SONYの電子ペーパー DPT-S1の専用ペン、AcerのChromebook Spin11の専用ペン、さらに海外系だとAxiotron Studio Penなどちょこちょことあるが、発売は5~10年前のものが多く、入手難易度は非現実的ではある。
まとめ
なんにせよ、苦労するわりにはコスパは良くないので、間違いなく純正品が安心感、安定感は確実です。届くのだけ遅いけど。
他のペンは少なくとも充電タイプ、電池タイプのタッチペンは絶対に動作しません。EMR、もしくはWacom Feel IT対応であればほぼほぼ問題ないはずです。ときおりメルカリやヤフオクなどでも放出品が出ていますが、少しずつ対応品の販売は減っています。
オススメはraytrektab8インチ純正ペンです。翌日便があり、AmazonPayなどで払える、ほんのちょっと安い。チャレンジャーはThinpadデジタイザペンでちょっと安いのを。使えるならなんでもいいというならBambooPad用の激安ペンというところです。
ついでに
この記事で紹介しているタッチペンは、裏を返せばスマイルゼミタブレット以外のEMR対応タブレットでも使えるということを示しています。保証はありませんが、WACOM ONEをはじめ、GalaxyTab/Note、 raytrektab、ThinkPadX60等、純正品がもう売ってない、付属のペンが使いにくい、などという方は参考にしてみてください。
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